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10.2階の住人の生活音と不眠症 

 この表題に関心ある方は多いかもしれません。
宅地建物取引業者としても、解決が困難な問題の一つです。

沢山の相談例と苦情例があります。ここでは生活音に絞りたいと思います。

 ある2階建てアパートの一階住人から電話がありました。
2階の住人(特に子供)の足音がうるさくて、神経がまいっているとのことです。
早速、電話をかけてきた住人宅を訪問しました。
 深刻な苦痛を訴えます。

 まず、時間をかけて苦痛を聞いてあげることこが大切と考えています。
子供の小走りやちょっとした跳びはねが、ものすごく響くのだそうです。
一度、その響きに神経がいくと、他のことに手が着かなくなるといいます。
 また、就寝後に2階住人が歩くと、もう眠れないのだそうです。

 そこで、大家さんから防音工事をしてもらいたい、という要望です。

 木造建物の2階に住む他人の生活音は、気にし出すときりがないものです。
同じ家族が2階で生活しているなら気にならない音も、他人のものは気になります。
そこで、私どもは2階の人と日常のコミュニケーションをとるよう勧めます。
多くの場合、精神的に落ち着き、気にならなくなるからです。

 その上で、自分の苦痛を直接伝えるよう、勧めます。
自分の苦痛を他人を介して伝えるより、直接伝えた方がよいのです。
日常、顔を合わせる住人ですから、匿名性はないのですから。
普通は、「直接言ってもらってよかった。注意します。」というものですよ、と励まします。

 このお話は、いわゆる騒音を出している場合、建物の構造に欠陥がある場合、
は当てはまりません。またの機会にお話しします。

 なお、この方は結局退去されました。残念なことです。
次に同じ部屋に入居された方からは、何の苦情もありません。



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