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15.ある住人−高校生の一人暮らし

 ある日、高校生のお母さんが店にいらっしゃいました。
高校生のためにアパートを借りたいと言うのです。
この家族は近所に住んでいて、借りたいアパートもすぐそばです。

 遠距離通学で下宿或いはアパートを借りる高校生は多いのですが、
近所にアパートを借りるということは、それなりの事情があるはずです。
お母さんに聞いたところ、受験のため集中できる環境を与えたいとのことです。

 本人にも面談しました。
友人のたまり場にしたり、高校生にあるまじきことをしたり、心配なことを伝えました。
本人は誓ってそのようなことはしないというので、契約することにしました。

 考えてみれば、立派な職場に勤めている大人だって、いろいろ問題を起こしている
のです。高校生が入居するからといって、そんなに心配する必要も無いのかもしれま
せん。

 ただ、何かあったとき大人なら本人の責任だけれど、未成年の場合は我々にも責任
があるような気がする
のです。
 「大学生も半分は未成年だ」といわれればそうなのですが。
格別の理由のない高校生以下の生徒児童にアパートを仲介するのは、慎重にしたいと
今も思っています。
感じています。



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