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20.屋根から雪の固まりが車を直撃

 秋田市内の冬は近年暖かくなり、積雪もさほど多くありません。積雪というと「雪かき」となりますが、毎日雪かきしないと自動車の出し入れができない期間は、1月中旬から2月一杯という実感です。12月と3月も「どかっ」と降ることもありますが、3日以上続くことはまれです。

 もっとも、これは秋田市市街地部の話で、郊外や山間部の皆さんは本当に大変なご苦労をされています。

 さて、秋田市内に限って。

 積雪がさほどでなくなった昨今は、屋根の雪下ろしをすることは少なくなりました。融けるに任せるか、落ちるに任せるかどちらかです。

 屋根に雪止めという金具が付いていて、積雪が容易に落ちないようになっています。従って、不意に滑落した雪の下敷きになることは少ないのです。しかし、この雪止めが意外な落とし穴になっていることがあります。

 屋根に積もった雪は、室内の暖房で屋根が暖まり、少しずつ融けます。融けた雪は屋根を伝って、地面に落ちます。暖房で暖まった(といっても0度を少し上回るくらいですが)屋根に接するところは融けて流れ出しますが、庇に来ると暖房の熱が届きませんから急激に冷やされます。つまり、居室の上にある屋根は暖まりますが、庇は上も下も外気にさらされていますから、ものずごく冷えているのです。
 水が庇で冷やされ、さらに落ちる途中で外気に冷やされると、「つらら」になります。
 「つらら」をワープロで変換すると「氷柱」とでます。柱と言うより逆さづりの大きい筍のようなもんですが。秋田では「たろんぺ」と言うこともあります。

 子供の頃は、たろんぺを折って投げたりして遊びました。結構危ないことをしたものです。
スキー場のたろんぺは2階の屋根から地面につくほど成長します。屋根の温度と外気の温度差が大きいためでしょう。なにしろ凍える夜は零下20度零下25度となるのですから。

 さて、「たろんぺ」は庇からぶら下がり、大きくなるとさずがに「落ちてきたら怖いなぁ」と思います。ですから、気をつけますし叩いて落としたりします。
 問題は庇からしたたり落ちる前に、庇の上で凍りついたものです。少しずつ融けた水が、庇で再度凍結し、これがどんどん大きくなってきます。やっかいなことに、この上に雪が積もっていますから、何となく雪が積もっているなぁ、としか見えません。

 しかし、その中身は巨大な氷の固まりなのです。「雪見だいふく」は中がアイスクリームですが、こちらの方はコンクリートブロックが中に入っているようなものです。

 本題前の説明が長くなりました。ページを替えて続けたいと思います。



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