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21.屋根から雪の固まりが車を直撃−2

 
 庇からしたたり落ちる前に、庇の上で凍りついたものは「雪をまとったコンクリートブロックのようなもの」というお話しの続きです。

 この固まりは、「雪止め」という金具によって落下しないわけですが、暖気が続き気温が上がると緩んできます。また、成長した氷の固まりは大変重くなっていますから、ついに落下するときが来ます。

 どーん、と落ちた雪の固まりが、駐車場に停めてあった自動車を直撃し、フロントガラスがめちゃくちゃになりました。アパートの場合もあれば、1戸建て貸家の場合もあります。

 いずれにせよ、自動車の持ち主(住人か来客かはともかく)は、「なんてことだ。これは大家さんが雪下ろしをしないからだ。」と主張し責めることになります。

 一方、大家さんは「落雪する危険がある場所に置いた方が悪い。私は毎日監視しているわけでもないし、予想もできないことだ。車に危害を加えたのは「雪」という自然現象であって、私が落としたわけでもない。」と主張します。

 皆さんはどう思われますか。自動車事故で車が傷ついたとき、警察を呼び調書を作ります。自動車保険という制度が浸透していますから、それなりの解決がなされます。相手が修理代を払うか、自分で払うかはともかくです。それなりに、納得することになります。

 警察は来てくれるのでしょうか?自動車保険は適用なるのでしょうか?本来、大家さんに責任があるのでしょうか?

 法律上の話はともかく。

 貸家でなく自分の家だったら、仮にこのような被害が生じても、「しょうがない」と思います。「もっと気をつければよかった、雪を落としておけば良かった」と。
貸家になると、「大家さんが悪い」となります。「家賃を払っているんだから、こういうことがないようにしてもらわないと」と。

 法律上の責任はともかく、「自分の財産と生命は自分で守る」気持をもっておかないと、次は命に関わります。大家さんに責任がないといっているのではありません。
 「家賃を払っているから、貸家の内外で事故が起きないようするのは大家さん責任だ、自分は何もしなくても良い。」と言うだけでは大切なものを失いかねない、より大切なものを失ってからでは遅いということです。

 ただ、念のため繰り返しますが、あくまで「法律上の責任はともかく」の話です。

 また、話が長くなりました。ページを替えて次回に続きをお話しします。



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