[戻る]



27.家賃の滞納が増えてきた−5

 前回は、「毎月家賃を払っていても、必ず20日遅れる方は許容範囲を超えています。」というお話しでした。半年も続けて督促状を出していると、「毎月困る人だな」となるからです。

 さて、法律上はともかく、次の家賃の納期になってもまだ支払がない状況になると深刻です。結局、「2ヶ月分滞納」となるからです。1ヶ月分の家賃を払えなかった(払わなかった)人が、2月分まとめて支払わなければならないからです。

 2ヶ月分となると高額です。そして、まもなく3ヶ月目の納期が来ます。
 この段階で、何とか1ヶ月分払う方もいます。そうすると、滞納が1ヶ月分に減るわけです。しかし、まもなく月末となり、また2ヶ月分の滞納となります。1ヶ月の滞納と2ヶ月の滞納を繰り返すわけです。世間の許容範囲は超えますが、まだ、約束を守ろうとする気持と行動を認めることができます。

 しかし、3ヶ月の滞納にとうとうなってしまう方もいます。いろいろな事情もあるでしょうが、大家さんにも事情があります。ここら辺が、私共の説得や督促の限界を超え、司法の力を借りなければならないと考え始める時期です。
私が関わった裁判もありますが、「法律上はともかく」を念頭に原稿を書いておりますので、経験談は控えます。

 3ヶ月の滞納の場合だからといって、支払う約束を守ろうとする気持がないわけではないでしょう。台所事情が苦しくて、払いたいけれども払えない。そんな方が多いと思います。
 しかし、約束では、払えない場合は退去することになっています。裁判という手続きによることなく、退去して再出発する勇気を持ってもらいたいと思います。



BACK不動産よもやま話NEXT





ご意見ご感想は daiti@jeans.ocn.ne.jp までよろしくお願いします。