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29.アパートのカビと修繕−2

 入居してから5年経つ木造2階建てアパートの一階部分、和室の壁に黒いカビが発生しています。角の部分がかなり大きいのですが、あくまで「下」の方で、全面というわけではありません。しかし、黒いもんですから、かなり汚れとしては目立ちます。

 入居者曰く「この部屋は湿気がひどくて大変でした。家具も壁から少し離して置いたのですが、湿気のせいで壁がカビました。換気も注意したのですが、もともと湿気があるためどうしようもありません。木造アパートだからある程度は仕方ないと思いますが、押入の衣類や寝具はいつも湿っていて大変でした。」

 汚れの大きい部屋の角には、家具を置いてあったようです。壁から2センチメートルほど離して置いていたようです。入居者も、家具の裏側はカビが発生しやすいことを知っていたようです。 

 入居者の方はほとんど同様に言います。「建物の欠陥だから、カビは自分の責任ではない。
そして、この気持ちはよく分かります。カビが発生しやすいのを知っていたからこそ家具を壁から離して置いたのですし、そのこと自体は入居者の良識に添った処置で有り難いことです。

 また、押入にしまっていおいた衣類が湿っていることも想像に難くありません。そのため、時として不快な思いをしたこともあったと思います。
「大家さんが建築するときに防湿対策や断熱対策をやっていれば、こんな不快な思いをしなかったし、壁にカビが発生することもなかった」と思うのは、よく理解できます。

 まず入居者の心情をお話ししました。この話はまた次回に続けます。
 



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