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32.強い風で

  強い風が引き起こすアパートや貸家の被害はさほど件数として多くありません。しかし、ひとたび被害が生じた場合は本当に肝を冷やすことになります。

 築後25年ほどの木造アパートです。台風並みの強風があった翌日にアパートに住んでいる人から「屋根が壊れたらしい」との連絡がありました。

 現地へ行ってみると軒先が雨樋と下地の板ごとはがれ、隣の敷地に落ちていました。また、別の箇所では辛うじてぶら下がった状態でトタン板がはがれています。

 直ちに隣人へお詫びし、落ちたトタンをアパート敷地内へ移動するとともに、ぶら下がっているトタンを地面におろしました。同時に県外に住んでいるアパート所有者へ連絡し善後策を協議しました。

 もし、はがれたトタンが風にあおられて歩行者を襲っていたらと思うと、本当に肝を冷やします。第三者へ被害がなく本当によかったと思いました。駐車中の乗用車や隣接建物へも不幸中の幸いにも危害を加えることがなく、大事にならないですみました。

 この強風は他にも災害をもたらし、住宅の屋根が飛ばされたなどの報道がされていました。

 さて、私どもとして単なる自然災害として片づけることはできません。日常の点検や災害予防にもっと意を配ることが必要と、再認識しています。また、不幸にも被害が生じた場合に備えての保険などの見直しをいたしました。

 アパートの居住者も一晩中心配したに違いありません。トタンが風にあおられる音は相当なものがありますから。

 それでは、「トタンが飛ばされるかもしれない。隣の建物や通行人に被害が生じるかもしれない。」と思った入居者は、これを予防することが求められるのでしょうか。所有者の場合はどうでしょうか。

話は次回に続けます。



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