電力の高圧線というと、鉄骨の骨組みで地上にそびえ立つ鉄塔を
思い浮かべます。鉄塔が建っている土地は電力会社の所有です。
借りているというのはあんまり聞いたことがありません。
鉄塔と鉄塔の間には高圧線が架けられています。鉄塔自体ものすごく
高いので高圧線もものすごく高い空中に張られています。
この高圧線が張られている下の土地はどうなっているのでしょう。
通常は「地役権」という権利が設定されています。電力会社は高圧線下の
土地は「所有」しないで、地役権の設定をしているわけです。
法律的な難しいことは別にして、この地役権の方が安いお金で済むので
地役権としていると考えておいて下さい。
高圧線下の土地を全部買うとなるとさすがの大会社も大変だからです。
前置きはこのくらいにして、
高圧線が上空を通っている土地の取引は度々あります。
以前私が求めた土地の上空に高圧線がありました。
土地のど真ん中を通っているというより、斜めに架線されていました。
ところが「地役権」の登記がないのです。
権利がないのに上空に高圧線を架線しているわけです。
地役権がないこと自体は電力会社と交渉により解決しました。
といっても、30年以上前に建設した高圧線のため、交渉は4カ月を
要しましたが。
高圧線下の問題は、建築ができるか・建築できるとして高さは・工事
のクレーンが引っかかって感電したら、など、様々な問題があります。
又の機会にお話ししたいと思います。
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