権利に関するお話の、前回と同じ人です。前回は、地面から成長した隣の草花のお話でした。
境界付近に植えられた樹木、と言ってもそんなに高くないのですが、枝が張りだして、やはり塀の築造工事に支障があります。
この枝は境界を越えたところから切り落として良いものか?
法律上は簡単なようです。空中を越えて張り出した隣の樹木を勝手に切ってはいけないと。これもいろんな本に書いてありますね。隣の人に枝を払ってください、とお願いすることになるわけです。お願いに応じてもらえなければ?困ったことになります。それこそ法律の力を借りなければなりません。
隣の人にじゃまになる枝を切り落とさせてくださいとお願いしました。草花の根について難しいことを言った隣人です。どうなることか心配でしたが、意外にも快く承諾してくれたのです。「どうか、境界を越えている枝は、ご自由に切り落としてください。」
これが一般の心理なのでしょうか。草花に対する愛着は、他人には分からないものです。
また、枝が越境していることは普段から自覚していて、何とかしなくちゃいけないと思うのでしょう。
伸びた枝から隣の土地に枯れ葉が落ちているのは、なんとなくゴミを隣に捨てているようで後ろめたいのかもしれません。
特に、高く成長した樹木の枝は、切り落として処分するのも一苦労になります。やらなくちゃ、と思ってから数年で手に負えないことになります。
先日、私も枝払いしました。というより、今後のことを考え、根元から切りました。2階の屋根より遙かに高く成長した樹木は、隣に深く枝を張っていました。自分の建物と隣の建物に危害がないよう、枝を払い幹を少しずつ切るのは骨が折れ神経を使います。また、柔らかい木なら良いのですが粘りのある堅い木でしたから、大変です。
住宅密集地で成長の早い背の高くなる木を植えるのは、考えもんです。
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