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13.隣の原っぱに家が3軒建った
ある日鉄砲水が−1

 住宅街の少し奥まった場所で、小高い丘の麓に緑豊かなところ。
中古の1戸建て住宅は、そんな場所にありました。隣は広い原っぱで、小高い丘の麓につながっています。喧噪した賑わいのある場所がお気に入りの方もいますが、自然に近く、静かな環境を好まれる方もいます。私共が販売した購入者が、このような環境を購入動機にしたかは不明ですが。

 8年頃経ってからのことです。隣の原っぱが整備され、家が3軒建ちました。その年のある大雨の日に事件は起きました。

 雨は側溝をあふれ出し、道路上を流れるだけでなく、宅地の中にまで流入したのです。
丹誠込めた庭草を全て流し去ってしまいました。まさに洪水に見舞われたのです。こんなことは過去になかったのに。

 隣の原っぱと住宅建築とどう関係あるのか?
実は、小高い緑豊かな丘は水が浸透するより、流れ落ちる方が早いのです。そして、平坦な原っぱにたどり着いた水は、ここで地下に浸透していたわけです。その先は住宅街ですから、屋根やカーポートは水を浸透しないので、道路脇の側溝を流れ川にたどり着いていたのです。

 「原っぱ」は巨大な防災ため池の役割を持っていたのです。この原っぱは、小高い丘を流れ下りた水を一時的に溜め、数日間かけて地下水脈に浸透放流させていたわけです。

 最近注目を浴びている森林の保水力そのものですね。自然は、人間の生活に密接なんだと改めて思い知らされました。



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