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27.車庫から浸み出す水

 「車庫のコンクリートタタキから水が浸み出して、いっつも濡れて記気持ち悪い。何とかしてくれ。」という依頼がありました。

 車庫の床面コンクリートは道路とほぼ同じ高さで仕上げられています。しかし、住宅の建っている宅地の高さは、道路より50センチほど高くなっています。従って、車庫の3方は60センチほどのコンクリート擁壁で囲まれています。皆さんイメージがわきますか。

 住宅の地盤面より車庫の床面が低いため、地中の水が浸み出したというのは容易に想像がつきます。容易に想像はつくのですが、これを解決するのは至難の業でした。

 道路とほぼ同じ高さですが、全く勾配がないため奥のたまり水が排水できません。冬になれば雪の降る地域のことです。自動車を車庫に入れたとき車体に雪がついていれば、融けて車庫内の床を濡らし、多いときには水がたまります。

 そこで、まず床のコンクリートを道路より少し高く打設して排水をよくすることを考えました。5センチほど高くすることで、浸み出している箇所もふさぐことができ、改善することができるかもしれません。費用もミキサー車を呼んでコンクリートを打設し仕上げるだけですから、安くあがります。

 依頼者と相談して施工してみました。きれいに仕上がり、浸み出して汚れていたコンクリートタタキも隠れました。コンクリートが固まり、だんだん乾燥してきます。心配されたコンクリート擁壁と新規打設面との亀裂もなく、これで水の浸み出しも防げるだろうと思われました。

 施工してから2年ほどして、依頼者から連絡があり「また水が浸み出してきている。見に来てくれ」と言われました。

 早速、現地へ行ってみました。心配されたとおり前と同じ位置から水が浸み出していました。コンクリート擁壁と新規打設面の間から浸み出しています。

 この話題は次回へ続けます。



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