アンカーボルトを付け直すことはできません。アンカーボルトは流し込んだコンクリートが固まる前に差し込んで固定します。
破壊して再度コンクリートを流し込んだだけでは、強度は出ません。
そこで、別の方法を考えました。
後付アンカーボルト工法です。
ケミカルアンカーといいます。
土台を基礎に設置してから中心付近にドリルで穴を空けて、薬品とともにボルトを差し込みます。
ボルトは引き抜きに対する強度で設計しますが、化学薬品の性能は十分です。
今回は中心から3センチ以上ずれている箇所に、ケミカルアンカー追加施工を命じました。
さて、原因はコンクリート型枠のズレか、土台のズレか、
どちらにあったでしょうか?
結論から言うと、基礎のコンクリート型枠と土台施工のズレが重なった結果でした。
微妙なズレを早く発見することが大切です。
発見したらその都度に修正と補強を現場で検討し、実施していくことになります。
人間の施工ですから100パーセントの精度はありません。
しかし、致命的な欠陥を放置することは許されないのです。
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