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59.基礎の鉄筋ズレてない?−30(基礎−9)


地面を掘り、石を投入し層を造り、突き固めをし、鉄筋を組んだり溶接して配筋し、型枠を作り、コンクリートの流し込みます。最後に水平をとるため、仕上にモルタルをのせます。

掘る深さを浅くする。石の投入を少なくして層を省略する。突き固めしない。
鉄筋の量を減らしたり細いものを使う。
コンクリートをいれたとき、隙間ができないよう攪拌するのを省略する。
水を一杯入れてコンクリートの量を水増しする。
水平を確認する測量を省略する。

省略ですから、手抜き工事です。
故意か見落としか?作業している方はわかっています。

深さが足りなかった。
投入した石の量が少ない。
鉄筋が足りなかった。
攪拌し忘れた箇所がある。
作業中に固まってきたので、水を足した。

最初から受注者がコスト削減のために行うのは論外です。
でも、現場の作業員が見落として後で気づいても、やり直しすることは少ないです。

後で手直しできるところは余り問題ないです。
問題は、施工不良を後で手直しできない場合と、不良に気が付かないケースです。

工事監理が大切なのは、大切な住宅が基準以上の施工されたという安心感です。

造るのは人です。
人である以上、ミスや見落としはあるのです。
施主さん、つまり皆さんがそのミスを発見し、その都度改善を指示できるなら、
問題ありません。

しかし、案外と建築関係者って怖い顔の頑強な方が多いですよね。
言いたいことを時機を失せず言うのは、勇気がいるものです。

建築知識に自信があっても言いにくいのに、自信がなければ疑問に思っても口にすることは難しいものです。

そこで、最低限の施工監理を頼むことをお勧めします。
基礎と土台まででも専門家にこまめに見てもらうことを勧めます。
建築現場を見ていて、気の毒だなと思う基礎工事が大変多いので。

この、原稿を書いている途中に、事務所のすぐ近所に住宅建築が開始されました。
基礎工事は完璧でしたね。

見事と言うほかない精度です。
工事監理者がいるか、近所に身内の方がいて頻繁に現場を見ているケースと思われます。

とりとめのないシリーズになってしまいました。
申し訳ありません。



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