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6.競売で買った家
90歳代の老夫婦二人暮らし

 事業として競売手続を経て不動産を取得することがあります。
見えないリスクのある競売住宅を私が取得し、リスクを取り除くと共に事業者として責任を持って消費者に販売します。
リスクの除去と業者としての責任を明示することに、付加価値があると考えています。
要するに、消費者は安心で安全なものを購入することができます。

 一方、競売に附される方の事情は様々です。人も年齢職業家族構成など多種多様です。
裁判所の記録に年齢まで正確に記載されることもあれば、記載されていないこともあります。
このお話の場合どちらであったか記憶が定かではありません。

 この老夫婦にどのようにして明け渡していただいたか、ということは又別の機会とします。
「老夫婦から住宅を取り上げるのはどんな気持ち?」という人情の話をしたいと思います。

 永年住み慣れた自宅から追い出される。というのが所有者の正直な気持ちでしょう。
90才という年齢を考えて、もう少し待ってあげたらというのが、周りの人の気持ちと思います。
私自身、そのように思うのですから。

 ところで、資産を大幅に越える負債を負ってしまった一般の善良な債務者の債権者との関係ですが、競売で見るべき資産がなくなる前は債権者は立場上(職務上)何度も債務者宅に足を運び返済を求めます。
紳士的な債権者もいれば、多少心理的に追いつめる債権者もいます。さらに、少々怖い人も何度も自宅を訪問するわけです。
所有者(債務者)は毎日をストレスを感じながら過ごさなければなりません。また、いつどんな人に落札され追い出されるかという不安を感じて生活していることが多いようです。

 たとえ転居しても競売されるまでは、資産があるので取り立ての仕事はしなければなりません。
しかし、競売され見るべき資産がなければ、生活費以上の収入がなければ、債権の取り立ては無駄足になるので、あまり訪問しなくなるでしょう。

 私は、永年膨大な債務に悩んでいた所有者債務者の平穏な生活と再出発を手助けできると考えています。そして、あなたに落札してもらって良かったと言ってもらえるよう、時に悩み時に叱り、早期の生活の平穏が訪れるよう手助けしているつもりです。



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