ページ上にできるだけの写真や図形情報を掲載するのは「依頼者のためにできるだけの広報を行い、早期の安全な売買を目指す」目的があることは前回述べました。
もう一つ、不動産(特に住宅や宅地)の価格の信頼を一般消費者の皆様にもって戴くことにつながるのではないか、という目的もあります。
新聞の折り込みチラシにN社製の新型テレビ25000円と掲載されています。広告は凸凹電気秋田店が出しました。画面の大きさなどの規格情報も掲載されています。
これを見た消費者は直感的に「安いなあ」とか「まだ高いなあ」と判断するでしょう。なぜかというと、新型テレビといいながらその品質に予測ができるからです。N社というブランドと品質への信頼、凸凹電気秋田店のサービスに対する信頼、新型テレビについての規格が公開されていて他の製品との比較が可能であること、等々が「予測」のポイントになります。
「N社の製品なら規格通りの品質があって当たりまえ。もし不良品なら交換してもらえる。」
「凸凹電気ならまがい物は売らない。故障しても修理に応じてくれる。」
このような企業に対する信頼感と一体となって、高いとか安いとかを公開された規格情報に基づいて判断するのだと思います。
これは、同じ性能の製品が大量に生産できる物に特徴的です。様々な電気店で「同じ」物が販売されているわけですから。
これに対して、不動産は一つとして同じものはありません。
新聞の折り込みチラシにA町に中古住宅が2500万円と掲載されています。広告は○×不動産が出しました。土地の大きさや間取りなどの情報も掲載されています。
これを見た消費者は直感的には安いとか高いと判断することはできません。掲載された情報だけでは品質を予想あるいはイメージをもつことができないからです。○×不動産の信頼性もよくわかりません。そもそも同じものが市場にないのですから「比較」する情報がないのです。
不動産特に住宅が一般消費者にとって大切な資産であるにもかかわらず、買う側も売る側も客観的に価格の適正を判断する材料が乏しいのが「不動産流通市場」なのだと思います。
でも、情報を公開することで、たとえ全く同じ物が販売されていなくてもある程度の価格適正を判断できるようになると考えています。
この話題は次回に続けます。
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